曖昧の本質とは

ギャラリートーク:岡雄三先生と丸田恭子
ギャラリートーク:岡雄三先生と丸田恭子

 

夢の庭画廊での展覧会:丸田恭子展「地球の真中でYESと言う」

の期間中、2012年10月6日会場にて工学院大学機械システム

工学科元教授の岡雄三先生をお迎えして「曖昧の本質とは」と

いうタイトルでギャラリートークを行いました。

 

今ここで内容のすべてをお伝えするのはむずかしいですが、岡

先生との最初の出会いは新宿のギャラリー1での展覧会でした。

一般的に循環はシステム工学的には曖昧の構造として良くない

こととして捉えられていた事柄をこの作家は循環を良きことと

して捉えしかも会場に負けない迫力の作品群に1時間に渡り見

入ってしまったというとても光栄なお言葉をいただき恐縮至極

でした。

 

人間を含むシステムを扱うシステムエンジニアのちょっとむず

かしいお話や感性工学のお話をお聞きして、KANSEIというの

はそのまま英語になっているということも初めて知りました。

 

曖昧から私がお思い浮かぶこととしての話も少しさせていただ

きました。

量子の世界では素粒子の位置と運動量は同時に測定できないと

いう矛盾は曖昧そのもので、すべての物質の存在の本質は曖昧

以外のなにものでもない。

また絵画は視覚表現の中唯一二つの次元にまたがるメディアで

あり一番曖昧なものだから魅力的でもある。などなど

 

そして時間のあるなしに関してもお聞きしたところ工学的にも

時間は存在しないと言明されていました。

 

曖昧という構造は私達のまわりに当然あることとして肯定的に

受け入れたかたちで研究されており、「内部に複数の考え方を

内包している状況を指していると解釈している」。ーだから

「曖昧はあらゆる可能性の母体である。」という言葉が印象的

でした。(後のメールでのやりとりで受けた文章です。)

 

循環と螺旋の違い、時間、絵画の概念の1つとして使っている

浸透との関係などなど多義にわたり、短い時間の中でとても足

りなかったとは思いますが、「あいまい(循環)の真中からK

ANSEI(感性)を見る!」そして「感性基礎論構築のための一

提案」と題して11ページにもわたり資料をご用意して下さっ

た岡先生と、遠くからお集りいただいた方々に心からお礼申し

上げたいと思います。

 

人工知能や量子コンピューターの話などもお聞きしたかったな

と後で思いましたが、それはまたの機会に、、。

 

 

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コメント: 1
  • #1

    数哲句(「肉中の哲学」) (土曜日, 13 8月 2022 14:24)

    ≪…「曖昧はあらゆる可能性の母体である。」…≫を、数の言葉ヒフミヨ(1234)の【1】に・・・
     これは、【1】と【π】がお友達だから・・・
     この風景は、3冊の絵本で・・・
     絵本「哲学してみる」
     絵本「わのくにのひふみよ」
     絵本「もろはのつるぎ」

     モノリスに一を詰め込む入れ子かな