
決して短いとは言えない年月作品を制作してきて言えることは
注目する作品というのは少なからず両極の要素を含んでいると
いう事です。
それがあからさまに見えない場合でもよく見ているとそれがひ
たひたと漂ってきて心を鷲づかみにすることがあります。ただ
ただ静かな本当におだやかな作品であってもそれを徹底的に追
求されたものであれば見事な強靭さが画面に立ち現れてきます。
わかりやすいところでは重い素材を扱っていても軽さを感じる
とか、無邪気で明るい中に毒が絡め込まれているとか、あるい
は生でもない死でもない混在した状態であったり、聖と俗、光
と闇などなど、、、沢山上げることができます。
それをどのように織り込めるかは作家の力ということになるの
でしょうか。
さて私の制作においてはどうかというと思い描くのはこんな感
じになるかもしれません。
「どこまでもどこまでも透明なでも密度のしっかりした強さが
ありながらたおやかさを合わせもち、ものすごい早さで力強く
動くその喧噪と同時に穏やかな広がりと静寂さの中にいる。」
このような両極の要素に反応するのは私達の取り巻く環境が自
然がそういう要素で成り立っていて当然私達自身もそういう成
り立ちのもと心の奥深くでそれに呼応するのだと思います。
一番身近な精神と物質(体)の関係すなわち毎日ものすごいス
ピードでその対話がなされているその関係を見れば当然である
と納得せざるを得ない気がします。
コメントをお書きください
シン (月曜日, 07 11月 2011 08:45)
そうですね。常に裏と表、静寂と喧騒、正と反、陽と陰、善と悪、同居して居ますよね。